「大型ドローン」
10kgの積荷の飛行実験

この映像は、大型ドローンの飛行実験です。前回の実験の続きです。前回は、5kgの荷物を積んで飛ばしました。今回は「10kg」です。いきなり重いものを積むと危ないので、少しずつ重くしています。

この大型ドローンは、データ上「20kg」まで積めます。5kg、10kgと段階的に実験をしていきます。前回は5kgの荷物で成功しました。今回は、10kgの荷物を積んで飛ばします。機体を高いところまで上げ、どの程度の運動性能があるかテストしてみます。

この大型ドローンは、ただ重たい荷物を積むだけではありません。もともと「測量」で使おうと考えていました。レーザースキャナーという、何千万円もする高価な機材を積んで飛ばなければなりません。そのため安定性も重要です。無事に飛ばさなければなりません。

他にも、この大型ドローンで、山の上に物資を運んだりできるようにも考えています。測量は、いろいろな機材を使います。そのため、山で測量をする場合、人間が運ばなくても、大型ドローンが運べると便利です。

(2:02)今、機体を右や左に振っています。バーッと右にスライドさせています。ニュートラルにしたとき、GPSがどの程度効くかをテストしています。非常に安定していますね。今、前後の移動を試しています。はい、上昇させてみました。安定して上がありました。ピタッと止まることもできます。変な動きにならず、キレイに機体が動いています。

(2:55)ここから機体を旋回をさせていきます。八の字旋回をしています。旋回もやりやすかったです。左回転も非常に安定していますね。高度もきちんと維持されています。キレイに旋回をしています。10kgの荷物を積んでいますからね。機体の重量も入れたらかなりの重さです。

(3:54)ここで一回ホバリングさせています。いい感じで飛んでいました。

(4:08)ここでパイロットを交代しています。私のほうで動きを確かめてOKだったので、実際に現場で飛ばすドローンパイロットさんに交代しました。このパイロットさんも、フリークスガレージ(当店)のほうで操縦技術を学びました。非常にうまく飛ばされる方です。安定したサークルで飛んでいます。

このパイロットさんに、ここから着陸まで操縦してもらっています。降りてきました。はい、帰ってきましたね。大きな機体です。無事、10kgの荷物を積んで、はい着陸しました。素晴らしい機体です。

「大型ドローン」吊り下げ飛行実験

次に、この大型ドローンの実験では、測量用の三脚を吊り下げて飛行させます。吊り下げは、実際の現場ではあまり認められていません。しかし、吊り下げないと運べない現場はいっぱいあります。そこで、吊り下げて飛行する実験をしています。

長さ5mのワイヤーで測量用の三脚を吊っています。この機体の大きさは、車で言えばキャラバンの後ろに入るくらいです。その程度の機体で、10kgの三脚を吊り下げながら飛んでいます。これがうまくいけば、いろいろなものを現場に運べます。非常に便利です。

かなり長いワイヤーで吊り下げています。ワイヤーを長くしている理由は、機体の安定性を保つためです。ワイヤーが短いと、下の荷物が揺れたときに上の機体も不安定になります。ワイヤーが長いと、多少揺れても大丈夫。機体の制御によって揺れが防げます。例えるなら、下が揺れても上はそれほど揺れない超高層ビルと同じ原理です。これなら、山の中でも安心して運べます。

実際、今荷物が揺れていますね。しかし、機体はびくともしていません。こういうことです。ワイヤーが短いと揺れてしまい、機体にも悪影響があります。まだ、強風の中でどう飛ぶかは実験してみないと分かりません。この日はさほど風はありませんでした。非常に安定して飛んでいます。

(9:00)実はこの大型ドローンには、真下を映すカメラもついています。ちょっと分かりづらいですが、今、風で白い粉が飛んでいるところにピンポイントで荷物を降ろします。どんぴしゃで降りました。そして、フックを外します。フックを外すところも送信機で操縦できます。フックを外しました。これで現場に無事、三脚を届けられました。これから帰ります。

着陸の仕方にも工夫があります。ワイヤーが長いため、このまま真っ直ぐ降ろすと絡んでしまうことがあります。そこで、まず十分離れたところへ、フックを降ろします。次に、開閉装置を降ろしてから、ゆっくり水平に戻していきます。これで、ワイヤーが絡まるのを防げます。

非常に安定して飛んでいました。はい、ここで無事に着陸です。実験大成功でしたね。この機体を使えば、山の中にいろいろなものを持っていけます。

大型ドローン飛行実験
終了後のインタビュー

中村:この間は5kgの荷物で実験しました。今日は10kgの荷物を積んで、どのくらい運動性能が落ちるかをテストしました。でも、余裕でした。逆に軽いときよりも安定していました。また、荷物を吊り下げて、ピンポイントの場所に降ろせるかも実験しました。今日は風がなかったので、上空でそんなに暴れませんでした。5mのワイヤーを吊るしての実験でしたが、機体も安定していました。ピンポイントで荷物を降ろして、無事にヘリポートに戻ってきました。実験としては大成功ですね。今度の実験では、実際に長距離を飛ばしてみます。離れたところにきちんと荷物が届けられるかをやっていきます。今日は大成功でした!