はじめに 00:00
先日、『最新ドローン完全攻略13』に私の書いた記事が載りました。この雑誌の96ページに掲載されています。記事タイトルは出版社さんが考えたのですが、「中村一徳氏が語るほんとうのプロとは」となっています。そこでこの動画では、紙面では書けなかったことを中心に、ドローンを仕事にしていきたい方のお役に立つ話をしていきます。例えば、機体や電波のこと、現場でのエピソードや今後ドローンの仕事はどうなっていくのか、最近話題の「FPV」などです。
「ドローン」の本当の意味 1:43
まずは、「ドローンの本当の意味」という見出しから見ていきましょう。ここでは、「ドロ―ン」という言葉が本当は何を意味しているのかを書いています。なぜそういうことを書いたのかというと、多くの方が誤った使い方をしており、誤った意味で捉えているからです。そこで、これから本当の意味をお話していきます。また、ここに書かれていないことが日本で起き始めているので、それについてもお話します。
ドローンという言葉は、「無人航空機」のことです。本来は軍事用語で、非公開の言葉でした。それが、今では当たり前のようにドローンという言葉が使われています。しかし、これは雑誌に書いていませんが、最近よく聞く「水中ドローン」は、無人航空機ではありません。ドローンは無人航空機という意味なので「水中ドローン」はおかしな言い方です。直訳すると、「水の中を飛ぶ無人航空機」になります。水の中を飛ぶ“航空機”とは、何ともおかしな話ですよね。航空機は、水の中は飛びません。どうやら、人が乗らずに遠隔操作やプログラム制御をして動くものは「ドローン」である、という認識が広まっているようです。近年、水中ドローン以外にも、「○○ドロ―ン」と名付けられているものがたくさん出てきました。これは日本人ならではでしょう。日本人は造語を作るのが得意だからです。海外では、「○○ドローン」みたいな言い方はしません。しかし、そういう言い方が常識になってしまうと、私たちも「水中ドローン」などと言わないと通じなくなります。
もともとドローンは、「マルチコプター」と呼ばれていました。マルチコプターという名称は、2000年代の初頭に、私たちが大手企業と一緒に機体を開発していたときに、そう名付けたのが始まりです。今はなくなりましたが、『マルチコプター』というタイトルの雑誌もありました。けっこう歴史があるんですよ。だから、今後も「マルチコプター」という言い方やその歴史などは、私たちが責任を持って伝えていきます。
とはいえ、これからはある程度、言い方も統一されてくるのではないでしょうか。例えば測量業界では、無人航空機の英語表記の頭文字を取った「UAV」(Unmanned Aerial Vehicle)という言葉が標準的に使われています。なぜなら、ドローンには兵器という意味があるからです。別にキケンなものを扱っているわけじゃないので、ドローンとは言いません。このように、業界によってドローンと言ったり言わなかったりすることがあります。また、空を飛ばないものをドローンと言うこともある。この辺は、私もできる限り柔軟に対応していこうと考えています。例えば、一般的な方が見聞きする場では、私もなるべく「ドローン」という言い方をしています。そうしながら、伝えるべきところでは、きちんと「ドローンの本当の意味」も伝えていくつもりです。
ドローンのプロパイロットの仕事 5:59
ここでは、これまで私がどんなドローンの仕事をしてきたのか、どういう作業をしているのかなどを書いています。この動画では、もう少し掘り下げて解説していきます。
これまで、私はさまざまなドローンの仕事をしてきました。中でも多いのは、大手企業やヒット商品のプロモーションビデオやCM撮影です。難しい状況下で、複雑な機体の動きをしなければならない動画撮影ですね。例えば、GPSが入らない森林の中で飛ばしたり、重機が動き回る中をかいくぐって、ぶつけないように撮影したり。映画では、女優さんにぶつけないようなカットを撮影したり。こういう動画の仕事が多いですね。
あとは、点検の仕事もよくやります。橋梁点検だと、360度カメラを積んで、橋ぎりぎりを飛ばしながらデータを撮っていきます。こういう場所も、だいたいGPSが切れやすかったり風が強かったりします。こういう仕事は、簡単ではありません。複雑な操縦テクニックが必要になります。この間も屋根の点検をしましたが、屋根の隅々までもれなくきれいに映像を撮ろうと思ったら、ゆっくり正確に飛ばす技術が必要です。工場の点検も、周りの建物やクレーン、煙突などがある中で、ぶつけずに飛ばさなければなりません。難しいです。
逆に、スチール撮影のような簡単な仕事は私のもとにはきません。上空に機体を上げてパシャっと撮るだけの仕事は、今の機体ならどなたでも撮れます。例えば、DJI製品のインテリジェントフライトで誰でも一定のクオリティのものが撮れます。だから、今後もどんどん単価は安くなっていく一方でしょう。わざわざ企業もプロに頼まず、自社のスタッフでやってしまいますし。そういうことから、今、カメラマンさんたちも仕事がなくなって困っている様子です。ドローンが静止画をきれいに撮ってくれるので、スチール写真の撮影の仕事がないのだとか。そこで、カメラマンさんが動画をやりたいということで、よくうちにも操縦を学びに来ています。動画が撮れないとカメラマンとしては食っていけないんですって。
ドローンの映像についての話をしましたが、一つ注意点があって、皆さんがよく見るであろう動画サイトには、プロが操縦している映像はあまりありません。クライアントとの契約や著作権、プライバシーの問題があるので、仕事で撮影した映像は載せられないことがほとんどなのです。もしかしたら動画サイトなどで、ドローンで撮った映像を見たことがあるかもしれませんが、それはプロではなくアマチュアの方が趣味でやっているもがほとんどでしょう。本当のプロの映像は、もっとすごいです。すごいというのは、きれいだとか迫力があるということではなく、クライアントの意図を汲み取り、きちんと仕事として成立している映像という意味です。そういう映像は、さまざまな知識と操縦テクニックに裏打ちされています。そんなところをご理解していただきながら、映像を見ていただけたら幸いです。
実はプロもドローンを墜落させている 11:53
ここでは、ドローンの墜落の現状を書いています。ドローンは空を飛ぶものです。飛ぶ以上、必ず落ちてきます。これまで私は、さまざまなドローンのプロパイロットさんと仕事をしてきましたが、けっこうな方が機体を落としてしまうのです。これは非常に問題です。一番の原因は、技術と知識不足です。そのことについて、記事には書かなかったことをお話していきます。
プロでも機体を墜落させてしまう原因は、大きく3つあります。1つは技術不足。技術がないために、予期せぬ出来事があったときに、手動でコントロールができないのです。もう1つは知識不足。知識がないため、機体を使いこなせていないのです。最後は経験不足。プロと名乗っていても、簡単な仕事しかしてないと条件の難しい場所での飛行はできません。
実際、ドローンは本当によく落ちています。例えば、記事にはDJI製品の「PHANTOM」を山で拾ってきた人の話を載せています。実は、最近またすごい話を聞きました。私は埼玉県の秩父に住んでいます。秩父では、長瀞(ながとろ)というところが観光名所です。春先は山がきれいなんですよ。それで、シーズンが終わった頃、そこに住んでいる知り合いから連絡が来ました。なんでも、山を歩いていたらドローンが落ちているという。それも一台じゃありません。一日散策して、袋が一杯になるくらい拾ったのですって。
そういうことから、以前、規制が厳しくなったことがあります。国土交通省の規制の中に、「危ない飛ばし方をしちゃいけません」みたいな、わざわざ言うことか? と思う内容があります。普通なら、なんでそんな項目を追加したのかと思いますが、それだけルールを守らない・守れないパイロットがたくさんいるのです。技術や知識、経験がないために、バンバン墜落させてしまっているのが現状です。
皆さんは、くれぐれも墜落には気をつけてください。非常にキケンですのでね。墜落させないパイロットを目指していただきたいです。そのためにも、本物の技術と知識を身につけてください。
ドローンの操縦を簡単に考えてはいけない 17:20
ここでは、ドローンの操縦は簡単ではないことを書いています。今の機体はよくできているので、簡単に飛ぶように錯覚してしまいます。しかし、先に見たように、墜落や事故が多いのが現実です。ドローンの操縦がいかに難しいものであるかを、この動画ではお話していきます。
記事にも書いていますが、私が店の中でマルチコプターを飛ばしていると、それを見たお客さんが「私にも飛ばさせてください!」と言ってきて、実際に飛ばしてもらうとすぐに落としてしまうことがよくあります。私が飛ばしていると、どうも簡単に飛ばしているように見えるみたいなのです。それで、「楽しそうですね! よかったら飛ばさせてください」と言われることがよくあります。私が、「難しいですよ。大丈夫ですか?」と聞くと、「実は○○のスクールを出て、何級の資格を持っているんです。だから飛ばせます!」と言われます。そういう方々が、けっこうな頻度でやってきます。「じゃあ、飛ばしてみます?」
そういって送信機を渡します。
「あれ! なんか右側のスティックにスプリングが入ってないですよ」
「いやそれは、気圧センサーが入っていない機体なので、そういうものですよ」
「へ~」と、その人。どうもそうした送信機を触るのが初めてのようです。
「操作は一緒です。飛ばしてみてください」
すると、ものの見事にバーン! と壁にぶつけます。もって3秒。3秒もたないかな。バーンと天井にぶつかり、バーンと壁にぶつかります。
「これおかしいです、おかしいです! 高さを維持してくれません」
「はい、そんな装置はついていません。自分の腕で高さを維持します。ドローンのパイロットさんですよね? パイロットならこれを飛ばせます。飛ばせないのであれば、パイロットとは言えませんよ」
そう言うと、かなり落ち込んで帰られます。
それくらい、本当はドローンの操縦は簡単じゃないのです。うちのスクールでは、無料で操縦体験をやっていますが、そこで使う機体は、誰がやっても空中に浮かばせられます。実際、小学生向けのイベントをやると、その場で説明をしただけで、すぐに子どもたちがその機体を飛ばします。そういう機体を飛ばすと、皆さん「なんだドローンって簡単に飛ぶね」「僕でも飛ばせた!」と勘違いされてしまいます。しかし、それは機体の性能だけで浮かんでいる状態です。自動制御がきいているから飛んでいるだけです。うちの生徒さんたちが練習している機体を一般の方に飛ばしてもらうと、3秒も経たずに落としてしまいます。
ましてや、仕事で飛ばす環境では、何が起こるかわかりません。仕事では、建物が多い場所や山、渓谷、ダムなど、強風が吹きやすかったりGPSが入らないところで飛ばすことがしょっちゅうです。そのような状況では、いつでもマニュアル(手動)に切り替わってしまいます。手動で操縦できないと、確実に高い機体を墜落させてしまいます。もし人や他人の財産にぶつけたら、損害賠償しなければなりません。
だからこそ、うちの生徒はマニュアルで自由に機体を操れるように特訓しています。マニュアルで自在に操縦できれば、GPSが入っている機体でも、思い通り正確に飛ばせます。自在に飛ばすための練習としては、例えば小さなフラフープなどを使って、その間を通したり戻したりするのも効果的です。決められたコースを細かい操作で飛ばす。そういう練習が重要です。練習は毎日が必須。さぼると飛ばす感覚が鈍ります。だから、私も毎日やっています。ドローンの操縦は簡単ではないからです。
プロが大切にする4つのこと 24:12
ドローンのプロパイロットの私は、以下の4つのことを大切に仕事をしています。
1.プロは法律を守った飛行ができる、簡単には機体を落とさない
2.プロは気象状況や環境、機体に関する深い知識がある
3.プロはクライアントの要望に広く応えられる技術がある
4.プロは現場の経験を大切にする
1つ目の「プロは法律を守った飛行ができる、簡単には機体を落とさない」、これは、人に迷惑をかけないということです。ドローンは法律があるので、それをきちんと守らなければなりません。また、墜落もされた方は大迷惑なので、予防に努める。これがプロです。
2つ目の「プロは気象状況や環境、機体に関する深い知識がある」、これは、プロはただ機体を飛ばすだけじゃないということです。操縦だけではなく、気象状況や電波、機体の内部、RC(ラジコン)に関することなど、さまざまな勉強が必要です。例えば、風はどういう種類があるのか、どういう場所でどういう風が吹くのか。この機体はどれくらい風に耐えられるのか、どれくらいスピードが出るのか、どう飛ぶのか。そういうことを知らないと、墜落や事故につながります。実際、入校間もないうちの生徒さんも、試しに家の庭で飛ばしたら、突風にあおられて壁に激突し、機体を壊してしまったようです。自分の家だからよかったものの、これが他人の家なら大変な弁償です。
3つ目の「プロはクライアントの要望に広く応えられる技術がある」、これは、プロなら当然のことです。ドローンを仕事にするなら、機体を使って相手の問題を解決することが求められるからです。クライアントから「こういう映像が欲しい。こういうデータが欲しい」と注文されて、「いや、そういう飛ばし方はできません」では、依頼が来ることはないでしょう。もちろん、法律を犯した飛行や墜落や事故につながるようなことを求められたときは、きっぱり「No」と言います。しかし、技術的にできないのはそのパイロットの落ち度です。プロ失格です。後は、他の人がやったことのない飛行に挑戦するのもプロです。常に斬新な映像表現を追求するのも、クライアントの要望に広く応えるためには必要なことです。
4つ目の「プロは現場経験を大切にする」、これは、文字通りプロは現場の経験がすべてということです。そのときの現場経験を、次の現場経験に活かしていく。例えば、他の方がやらないような飛行や撮影を試してみたりすることで、その経験はその人の経験値となります。よりパワーアップできます。日々の挑戦の中で、マルチコプターだからできる映像の撮り方を研究し、より面白い映像を撮れるようにするわけです。災害時の撮影なら、正確に撮らなくてはなりません。そういうスキルは現場でなければ磨けないのです。もちろん無理はしません。無理して墜落させてしまったら元も子もない。しかし、撮ることに貪欲になることも大切です。日々、挑戦することで、観る人を満足させる映像が作れるようになります。
今後ドローンの仕事は「FPV」が主流に 30:43
これから日本でも、FPV(ファースト・パーソン・ビュー)での仕事が増えてくるのではないでしょうか。FPVとは、機体からの映像を見ながら飛ばすことです。最近、FPVができる飛行が増えてきました。今までよりもコンパクトで、より正確に飛びます。これからは、画面を見ながら点検する、そんな仕事も増えてくるはずです。今でも、現場によってはそれをやっています。例えば、洞窟で、人が入っていけない狭いところを点検するだとかです。
実は私も、FPVに関していろいろ試作をしています。例えば、ゴーグルを通して、360度カメラで360度周りを見ながら点検をしたりします。これは、自分が機体に乗って操縦しているような感覚です。その場に行かなくても、リアルに点検ができます。
FPVは、本当にこれからですね。これからより性能のよい機体が出てくるはずです。例えば、この間発売された「DJI FPV」。この機体は、時速140kmの速度が出るとのことなので、アクティブな映像を撮るにはもってこいです。迫力あるシーンを撮る際には重宝します。
FPVが主流になってくれば、ドローン操縦の練習方法も変わってくると考えています。アクティブな映像が撮れると言いましたが、もっともっと違う使い方もできるはずです。将来性があるので、当スクールの生徒にも、もっと練習させてみようと計画中です。
「FPV機」によって助けられる命がある 33:04
ここでは、FPVによって災害時の救助確率を高められるのではないか、という話をしています。少し偉そうなこと言っていますが、人の命がかかっているので言わせていただきました。大切なことだと考えていますので多めに見ていただければ幸いです。
先に、今後ドローンの仕事はFPVが主流になるという話をしました。その流れの中で、災害時の救助や捜索にも、FPV機が活躍してくるはずです。なぜなら、素早く現場に駆けつけられるからです。また、従来の機体と比べて性能もよいからです。例えば、サーモカメラを積めば、救助者の体温をもとに探せます。
これまで、ドローンを使った災害救助や捜索というと、真っ昼間に空高くを飛ばして飛行させることがほとんどでした。はっきり言えば、それは意味がありません。私たちプロからすると、「もうちょっと低空で捜索しないと救助者が見つかるはずがない」と感じてしまいます。ちょっと偉そうなことを言ってしまいますが、こういうときこそ私たちプロパイロットを使ってほしいんですね。
例えば、私たちプロは夜間に、低空を飛ばします。機体にスピーカーをつけて、「携帯電話のライトを点けて振ってください!」などと叫び続けます。闇夜に一点の光が灯れば、一発で見つけられます。これなら発見率が高くなります。しかし、なかなかそういうことができないのが現状です。なぜなら、夜間にドローンを飛ばせるパイロットが少ないからです。なので、まだまだそういう捜索活動は限定的です。
だからこそ、関係者に言いたいのですが、もっとプロの方を現場で使ってほしい。プロを使って、救助や捜索活動をしていただきたいのです。もちろん、私も含めて、プロを名乗るパイロットさんたちも、もっともっと現場経験を積まなければなりません。そうして、うまく横の連携ができれば、助かる命は増えるはずです。ニュースを見ていると、「ただドローンを飛ばしましたよ」という映像を見かけることがあります。そういうジェスチャーはいりません。機体を飛ばす以上、「絶対に救助者を見つける!」という勢いで探さないといけません。偉そうなことばかり言って申し訳ないのですが、人の命がかかっているだけに、真剣に話しています。現場でドローンを飛ばしている方の苦労も分かった上で、あえて言います。お互いに、プロとしての自覚を持って活躍していきましょう。
ドローンを兵器にしないため厳しい取り締まりが必要 38:06
ここでは、ドローンが危ない使い方をされないような提案をしています。もともとドローンは、兵器を指す言葉でした。軍事的に使われていたからです。しかも、皆さんがよく知る「マルチコプター」型の機体を指している言葉ではありませんでした。最初は、飛行機を指していました。まるっきり軍事用語でした。なので、私もドローンという言い方はしたくないのですが、今はそれが一般語になっているため、こういう場ではドローンと言っています。
ドローンは、兵器に使おうとすれば、簡単にできてしまいます。例えば、先ほどのFPV機も、時速140kmくらいはすぐに出せますので、あっという間に何キロ先まで飛ばせます。何キロ先の敵をめがけて突っ込んでいくことができるわけです。ゴーグルを使って、ピンポイントで飛ばせます。機体が入るくらいの穴なら入っていけます。穴から入って中で爆発させれば、もう十分兵器となります。それくらい、今のドローンは危険性もはらんでいます。
例えば、昔の話ですが、こんなことを関係者から聞きました。以前、日本ではサリン事件という痛ましい事件がありました。この事件では、実は公表されていないことがあります。事件の関係者の中に、私のラジコン仲間がいました。その人から聞いたのですが、どうやらサリン事件は、ラジコンを使って決行しようとしていたようなのです。これ以上は、こういう場では言えませんが。ただ、今でも同じようなことができてしまいます。日本は本当に平和な国なので、そういう可能性を考えていないような印象です。ボーッとしていたら、サリン事件以上のことが起きてしまうこともありえます。
だからこそ、一つの例ですが、ドローンを販売するときに「どこの誰に何を売ったか」をきちんと分かるようにしなければなりません。アメリカの銃と一緒ですね。買う人に、身分証明書を出してもらわないと売れない。そういう法律を作って、きちんと取り締まらないといけません。2022年に免許制になることが決まっていますが、売買の時点で取り締まらないと、今後、日本は大変なことになるでしょう。もし政府関係者でこれを見ていたら、ぜひそういうことも検討していただきたいです。ここでもまた偉そうなことを言ってしまいましたが、大切なことですので大目に見てください。ドローンが武器になることだけは避けたいものですから。
仕事で安全に飛ばせるプロパイロットを育成中 43:12
いろいろとお話してきましたが、一番伝えたかったのは、ドローンを扱う以上は「安全に飛ばせる知識と技術、正しい目的意識」が大切だということです。簡単に墜落させない。人の役に立つように使う。それには、確かな教育が大切です。ドローン操縦は簡単ではありません。リスクも高いです。プロになるには長くかかります。今はまだ、きちんとした技術と知識が備わっているプロが足りません。しかし、これから仕事で飛ばせるプロパイロットがもっともっと必要になります。その中で、私ができることはささいなことかもしれません。しかし、できる限りプロパイロットを育てていきます。そして、そのパイロットさんが世の中に貢献できるよう、よいことにドローンを使えるよう、指導していきます。
当社「フリークスガレージ」には、インストラクターさんを含め、私自身が、日々ドローンを練習し、現場経験を積み、日々精進しています。まったくの初心者さん向けにも、まずはドローンの操縦を体験できる「無料ドローン操縦体験」も行っています。もしご興味ありましたら、一度お問い合わせください。
後は、ぜひこの『最新ドローン完全攻略13』をご覧になってください。今回お話したことやお話していないことなど、もっと詳しく書かれています。別に私が載っているから宣伝している、というわけではありません(笑)。たまにはこういう本で勉強してみるのもいいですよ。他の方の書かれた記事も大変役立ちますので。ぜひ手に入れてみてください。まだ書店やネットで買えるはずです。それではまた、お会いしましょう。ありがとうございました。