Q:海外の機体が多く日本に入ってきて「モード2」が増えてきたといういことですが、今後、より海外の機体が増えると「モード1」が使えない機体が出てくるのでしょうか?
A:それはないです

今回の法律の変更で、必ず「モード1」「モード2」がその場で切り替えられる機体しか、日本では認められなくなりました。というのも、本当は「モード1」にしたかったんです、日本は。「モード1」に固定したかったのですが、ここまで「モード2」が広まってしまいました。そこで「モード2」も活かす方法として、両方のモードが切り替えられるものしか、仕事では使っていけませんよとなりました。

「モード2」は、ドローンレースをやる人なら、操縦しやすい場合があります。レースの場合、ほとんど前のめりで機体が突っ込んでいきます。エルロン操作はあまり使いません。右のスティック1つで、機体を制御しながら飛ばします。ドローンレースをやるなら、逆に「モード2」がいいかもしれません。

しかし、日本で有名なドローンパイロットたちやもともと長くラジコンをやっている人は「モード1」でずっとやっていくでしょう。なぜなら手指の習慣なので、途中で「モード1」から「モード2」に変えられないからです。「モード2」は、最近の若いドローンパイロットに多いですね。いくら「モード2」が広まっても大丈夫です。ドローンで稼いでいる人は「モード1」でやっていくので。

ドローンで仕事をするなら、別に「モード2」でも大丈夫です。今まで「モード2」だったので今さら切り替えられない。その場合、「モード2」で続けても問題ありません。

ただ、どうしても「エルロン」と「エレベーター」が同じスティックにあるのは不利なときがあります。「エルロン」「エレベーター」の操作が混ざりやすいからです。この2つの蛇は、無人航空機(UAV)すべてにおいて、重要です。例えば、実機の飛行機だと一緒なんですよ。なぜかというと、自分が機体に乗っているから、自分の体感で操縦しやすいからです。しかし、遠隔操作は、自分が乗っていません。蛇が混ざることを自分で感知できないのです。

「エルロン」と「エレベーター」が別れている方が、より正確に機体を飛ばせます。例えば、「F3A」「F3C」というラジコンヘリコプターや飛行機の世界大会、その上位入賞者は、「モード1」が多いです。蛇が混ざらないので、正確なフライトができます。ラジコン飛行機に関して言えば、「モード2」でも全然操縦しやすいです。しかし、ラジコンヘリコプターは、絶対に「モード1」です。マルチコプターは、ラジコンヘリの部類に入るので、「モード1」が有利です。

ただ、どちらがいい・悪いということはありません。「モード2」でも、海外の方はそれで操縦しています。慣れてしまえば、どちらでも大丈夫です。