大型機を飛ばす練習ができたりとか、大型機に詳しかったりとか、インストラクターも大型機を飛ばした経験があるかどうかは、非常に重要です。DJIの機体を扱っているドローンスクールはたくさんありますね。しかし、産業用の大型機を扱っているところは少ないように感じています。産業用になると、いっぱい大型機を使ってるんですよ。この間も、私は羽が8枚ある大きな機体を飛ばしてきました。ある企業から、「仕様書を作るのに最高速テストをしたい」と言われて、飛行場に呼ばれました。そして、「とにかくこの機体で、全速力を出してください!」と言われたんですよ。それで、私がテストパイロットをやりました。私がやっている現場でも、1/3は大型だったりします。

大型っていうと、後ろにある、あのような機体をイメージするかもしれません。しかし、うちだとあれは小型なんですよね。全然小さいんですよ。あの大きさの上に中型機や大型機があります。大型機は、後ろの機体の3倍くらいあります。

大型の機体は、専門的な知識がないと扱えません。どんな機体を見ても、すぐにどこそこの機体だとわかって、バーッと調整して飛ばせないとプロとは言えない。例えば、バッテリーも普通のものみたいにただコンセントにつないで充電するだけじゃないんですよ。

ドローンスクールである以上は、大型機も扱えないとダメです。「仕事を紹介します」なんて言っているのであれば、特にそう。ただ、大型の機体を飛ばせるパイロットさんって少ない気がします。大きい機体から小さい機体まで、まんべんなく扱っているドロースクール、もしくは扱えるインストラクターから教わらないと、本物のプロは育たないのではないでしょうか。

広告や雑誌を見ていると、よそのドローンスクールやインストラクターさんが飛ばしているのは、「Phantom」や「Mavic 」なんかの小さい機体が多いですね。メーカーもDJIばかりのような気がします。もしかしたら、小さい機体しか飛ばせない人もいるのかもしれません。その理由は、扱うのが簡単だからです。小さな機体は、知識がなくても扱えます。

一方、私たちプロは、仕事内容に合わせてオリジナルの機体を作ることがあります。例えば、クライアントがこれこれこういう仕事をしてほしい」と言ってきたら、それに合わせた機体を作ります。そうそう、今うちで「山に機材を運ぶための大型機」を作っています。20~30キロのものを持ち上げられます。そのうち、人間も吊るせるようなものも作ります。そういうのは、今でもありますけど。

もちろん、「そういうことはスクールの仕事じゃない」と言われればそれまでです。しかし、機体を「作れる」「作れない」は別としても、「飛ばせるようになる」「飛ばせるようにならない」はスクールの仕事ですよね。

うちは15年前から、すべてができるドローンスクールをやってきました。ラジコンのヘリコプターを作れるし、飛ばせる。ラジコンの飛行機を作れるし、飛ばせる。マルチコプター(ドローン)を作れるし、飛ばせる。機体のメーカーも、あらゆるものを扱います。

いろいろな方が私のもとに来ます。「これ全然飛ばないんだけど……」「調整が変なんだけど……」「なぜか飛ばすとどっかいっちゃう……」。そうした不具合のある機体を私が飛ばして、どこがおかしいかを調べます。そういうこともできないと、本物のインストラクターじゃないと私は考えています。

もちろん、「簡単な操縦しかできない・教えられない人はインストラクター失格」なんてことは言いません。ただ、生徒にとっては、いろいろなことを教えられるインストラクターから習っていた方が、将来的に仕事の幅も広がります。

昔、私がドローンスクールを始めたばかりの頃は、後ろにある機体しか練習機がありませんでした。昔の生徒さんは、まずあの機体からスタートしました。あれが小型だったんですよ(笑)。今の生徒さんにとってはかなり大きいみたいです。「あれを飛ばしてみる?」と聞くと、「ええ! あんなに大きいのって飛ばせるんですか?」なんて言われます。「あれは小さいですよ(笑)」と答えますが。今は、どこのドローンスクールの生徒さんも楽ですよね。簡単に飛ばせる機体で練習ができるのですから。