※内容は、2020年に収録したものです
これが安定して稼ぐドローンパイロットの素養
ドローンの仕事で安定して稼ぐには、多くの知識と経験が必要です。ただ機体を飛ばせるだけでは、現場で通用しません。現場で通用する技術がないと、安定して稼ぐことは難しいです。仕事で「落としちゃった!」は通用しません。機体を落とさないためには、それに応じた知識や技術がないといけません。
ドローンスクールを卒業後、すぐ現場で仕事ができる?
ドローンスクールを卒業したばかりの生徒に、現場の仕事はまだ無理です。2~3日の限られたカリキュラムでは、機体を飛ばすための基本しか学べません。基本だけでは、現場で起こる予期せぬできごとに対処できません。不測の事態に対処するには、いわば応用的な知識・技術が必要です。応用的な能力を身につけるには、月単位・年単位での練習が欠かせません。そのため、卒業後すぐに現場で活躍できるかといえば、難しいでしょう。
現場で仕事ができるまでには、相当の時間がかかります。例えば今稼いでいる人も、最初は先輩のアシスタントから始めていたりします。アシスタントとして現場に同行し、実際に現場の空気を体感します。「今日は簡単な現場だから、練習がてら飛ばしてみようか」と言われて、飛行経験を積みます。
果たして、ドローンスクールを卒業したばかりの生徒が、「じゃあすぐに現場に行ってください」と言われて、仕事を引き受けられるでしょうか。私のスクールの生徒でも、現場に近い環境で練習をしてもらったにもかかわらず、「仕事やってみる?」と言ったら、「いや無理です!」と返してきます。「まだ現場の仕事は無理なので、アシスタントとして経験させてください」と言います。一度でも現場を体験すれば、長く練習しないといけないことが肌でわかるようです。
今のドローンスクールのカリキュラムは不十分
現場や現場に近い状況で飛ばす練習ができないと、そのカリキュラムは不十分でしょう。例えば、室内でしか飛ばさないのはダメです。外で、風があるなかで飛ばさないと、仕事で使える操縦感覚は身につきません。無風の現場なんてないからです。ただ、外で飛ばすといっても、ただ広いだけのグランドはダメです。そんな現場もありません。実際の現場は、いろいろな障害物があります。そういう細かいところまで考えられたカリキュラムじゃないと、練習にはなりません。
本当に、卒業すれば実践的な能力が身につく?
ほんの2~3日のカリキュラムを受けただけで、実践的な能力が身につくというのはあり得ません。例えばボクシングで言えば、ジムに入って、2~3日サンドバッグを打ったりシャドーを繰り返したり、スパーリングをしたりして、その後、すぐ試合に出られるなんてことはないですよね。ドローンの仕事も甘くありません。私は、自分のスクールの生徒さんにはちゃんと言います。「うちのスクールを出たからといって、すぐに仕事はできませんよ」と。
現場に出るには、一定の経験を積んでもらってからです。まずは、私が仕事をするときにアシスタントとしてついてきてもらう。そして、時間に余裕があれば、そこで飛ばす練習をしてもらう。そうして一定の経験を積んでもらいます。このような経験を積むには、2~3日のカリキュラムでは不可能です。月単位・年単位の練習計画が必要です。そういう練習メニューを提供していないのであれば、それは生徒さんのためになりません。
どんなカリキュラムがプロへの近道か
プロになるためのカリキュラムとしては、基本の習得からマニュアル(手動)での飛行、各種テクニック習得、現場での経験、という流れで学んでいくのがベストです。
現場でバリバリ稼ぐプロパイロットを目指すのであれば、最低でも身につけなければならない基本があります。そうした基本を身につけていないばかりに、「プロ」を名乗っていても現場で機体を落としてしまう人はいます。私もいろいろな自称「プロパイロット」と仕事をしてきました。そういう人は、「けっこう飛ばしているので大丈夫です!」といいます。しかし、結局、墜落させてしまいます。そんな場面を何度も目撃してきました。
本物のプロになるには、最低でもマニュアル(手動)で飛ばせなければなりません。もちろん、誰でもできる簡単な仕事であれば、そこまでの技術は必要ありません。例えば、今流行りの機体であればプログラムで自動的に飛びます。広い場所でのスチール写真撮影のようなものなら難しい技術はいりません。しかし、こういう仕事は競争が激しくなるし、ギャラもかなり安いです。稼げる仕事は、マニュアルでの繊細な操縦が必要になります。以前、私がやったショベルカーのCM用の映像撮影はその典型でした。ショベルカーが土砂を削って大型ダンプに積み込んでいるなか、それぞれの重機の間をすり抜けたり、ホバリングしながら映像を撮ります。至近距離で撮影しながら、重機にぶつからないようにします。ぶつかったりしたら大変です。クライアントに迷惑がかかるし、マルチコプター(ドローン)の機体は50~60万円はしますから。ただ、こういう仕事であればギャラは相当高いです。ギャラの高い仕事を受けるには、マニュアルでの操縦テクニックが欠かせません。
マニュアル(手動)で自在に飛ばせるようになる、そんなカリキュラムが受けられるドローンスクールを見つけてください。参考までに、私のスクールの例で恐縮ですがお話します。私のスクールでは、初級・中級・上級・それ以上というコースの分け方をしています。初級では、徹底的に基礎知識と基礎技術を叩き込みます。GPSや安全装置が働いた状態での飛行練習をします。合格率は100%。しかし初級に合格しても、「あなたはまだ一人前のパイロットじゃないから、一人で飛ばしてはいけません」という位置づけです。次に中級では、GPSがない状態や非常事態にマニュアルで飛ばす練習をします。合格率は80%。20%の人は試験に落ちます。ちなみに、私は合格基準を満たさない人には修了証書は絶対に出しません。「これくらいなら合格させてもいいかな」では、生徒のためにならないからです。そして上級では、あらゆる飛行テクニックを練習します。合格率は20%。ほとんどの人が落ちます。さらに、もし合格しても「現場はまだ無理です」と言います。現場は経験です。まずは私のアシスタントなどを経て、現場経験を積んでもらわないと、仕事は紹介できません。これくらい厳しいスクールなら、プロのドローンパイロットとして安定してお金が稼げるはずです。ぜひ見つけてみてください。
本当に、国交省公認のカリキュラムはあるのか?
現時点で、国土交通省が認定しているカリキュラムは存在しません。ドローンスクールの広告には、よく「国土交通省“認定”」という言葉が書かれていますが、これは間違いです。公平性を保たなければならない国が、一部の民間企業を認めることは考えられません。そんなことをしたら、ニュースになるくらいの問題になります。
もし認定という言葉を使うことが許されるなら、かつて私も国土交通省と一緒にカリキュラムを作ったことになります。というのも、今から5~6年前、マルチコプター(ドローン)が急に流行りだしたとき、私は国土交通省に行き、職員に、機体について話をしてきたことがあります。当時、国交省の職員はドローンのことを何も知りませんでした。そこで、具体的なことは言えませんが、飛ばし方などのアドバイスをさせてもらいました。というのも、私は仲間と一緒に、15年以上前から機体の開発や普及に携わっています。なので、そういうことはいくらでも話せます。これも考え方によっては、国土交通省と一緒に飛行ルールを作ったようなものです。しかし、私はそんなことを認定などとは考えませんし、言いません。
今はまだ、ドローンの世界に「国土交通省認定」というものはありません。これは、ぜひとも忘れないでください。
試験の合格率が高いのは「テストが簡単」だから?
高い合格率をウリにしているドローンスクールもありますが、その理由は2つに1つです。1つは、テストが簡単か審査を甘くして、よほどのことがなければ受かるというものです。もう1つは、教え方のうまいインストラクターがいて、テストに簡単に合格できるほどのハイレベルな技術が身につくというものです。そうでなければ、誰でもほいほいとテストに受かるなんてことはあり得ません。ちなみに後者はあまりない印象です。
簡単に受かってしまうなら、それはテストとは言いません。重たい危ない機体を外で飛ばすわけですから、きちんとした審査が必要です。ちなみに私のスクールは、合格率は低いです。もしかしたら私の教え方が下手なのかもしれませんが、少なくともテストが簡単なんてことはありません。なぜなら、それが結果的に生徒のためになるとわかっているからです。
いいスクールはシュミレーターに力を入れている
いいドローンスクールは、シュミレーターの使い方も上手です。まずはシュミレーターを使って、生徒に操縦の手癖をつけさせる。それから実際に機体を飛ばす。そうすれば、生徒もスムーズに操縦ができます。
シュミレーターは、生徒に飛ばす自信をつけさせられるので有効です。操作を誤って機体を落としても、実際に壊すわけではありません。初めて操縦する人にとっては安心です。
しかし、シュミレーターだからといって、簡単に考えてはいけません。上達には、ある程度の緊張感が必要です。そこで私は、シュミレーターを使うときでも、生徒には「ぶつけたらダメだよ!」と厳しく言います。ただ飛ばせばいいものではないからです。このあたりもドローンスクール選びでチェックしてみてください。
悪条件で飛ばすカリキュラムはあるか?
カリキュラム内容に、「強風のなかを飛ばす練習」があるかどうかもチェックしてみてください。晴天で無風のなかを飛ばす、そんな仕事は少ないからです。プロは悪条件でも飛ばします。そのためには、普段から飛ばしにくい条件のなかで練習をします。私も、わざと天候の悪い日を狙って、生徒に練習させています。みんな「ひーひー」言いながらやっています(笑)。でも、実力はつきます。気持ちのよいお天気の日しか飛ばさないのでは、生徒のためになりません。
なぜなら、もし現場で悪天候になったら、飛ばすか飛ばさないかは自分で判断しなければならないからです。この間、私は大きな病院の記念式典用の動画を撮りました。そのときは、空高くから全景を撮影しました。雲ひとつなく、遠くの山々まではっきりと見え、とても美しい光景でした。しかし、そういう日こそ風が強いのです。風速5~6mくらい吹いていました。これくらいの風があると操縦が難しくなります。ところが、このタイミングを逃すといい絵が撮れないため、私は機体を飛ばしました。飛ばすか飛ばさないかの的確な判断は、日頃から悪天候の中を飛ばしていない人には難しいでしょう。
2~3日のカリキュラムでは現場で通用しない
ドローンスクールの広告を見ていると、「卒業後すぐに仕事ができるんだ!」と感じませんか? 広告にはいいことばかり書かれています。これから始める方はなにもわからないので、「2~3日受講したらすぐにお金が稼げるんだ!」と思ってしまいます。
しかし、2~3日受講したくらいでは、現場の仕事は無理でしょう。今、うちで活躍してもらっている生徒でも、仕事としてマルチコプター(ドローン)が飛ばせるようになったのは、上級コースを卒業してから6ヶ月後です。最初はアシスタントからスタート。それから独り立ちです。かなりセンスのいい人でもそうです。以前、他のスクールを卒業した人に聞いてみました。「卒業後、すぐに仕事はできましたか?」と。その人は「とんでもない!」と言っていました。そして、うちのスクールで学び直しました。その人は、ドローンの仕事がどれだけ難しいかを、うちで飛ばして理解できたようです。「こりゃ仕事にするのは大変だ……」と嘆いていました(笑)。
「飛行練習○○時間」には注意
ドローンスクールの広告を見ていると、受講中に飛ばせる時間が10時間だとかそれ以上だとか書いてありますが、2~3日のカリキュラムで10時間飛ばすのは難しいでしょう。私は飛行時間を、「離陸した瞬間から着陸した瞬間」までとしています。その時間は非常に限られています。例えば、「MAVIC」という機体であれば、1回のバッテリーで30分くらいしか飛びません。2バッテリーで1時間です。また、バッテリーの充電も長くかかります。もしこれで10時間以上飛ばすとなれば、2日間、まるまる飛ばし続けなければいけません。しかし、それでは座学の時間すらありません。ちなみに古い機体であれば、1バッテリーで10分くらいしか飛びません。そりゃあ、バッテリーが切れたら即座に次のバッテリーに交換して朝から晩まで休みなく飛ばせば、2日で10時間は可能かもしれませんが……。
そもそも、マルチコプター(ドローン)を飛ばすのはすごく疲れるので、1日に何時間も飛ばすのは難しいです。神経を使い、ひどく消耗します。初心者の方であれば、1時間飛ばすだけでヘトヘトになるでしょう。私でも、1日3時間、集中して飛ばしたらぐったりします。
実際、仕事で飛ばしている時間はそう長くありません。この間行った土砂崩れの現場では、朝から夕方までの拘束で、飛ばしていたのは2時間くらいでした。1回で30分飛ばせるファントムで4パック飛ばして2時間です。実は、準備や移動のほうに時間がかかるのです。仕事によっては、もっと細かく飛ばすことがあります。ある災害現場では、1回5分くらい飛ばして、次の現場へ移動。移動に30分くらいかかり、また5分飛ばして、移動。それを10回繰り返しましたが、1日の飛行時間は50分くらいです。
「うちはたくさん飛ばせます」という表現には注意したほうがいいかもしれません。そういう場合は、「飛行時間はどう数えていますか?」と聞くといいです。
理想のカリキュラムとは?
定期的に現場で仕事をしている私たちプロでも、毎日練習をしています。練習しないと腕が鈍ります。3日飛ばさなければ、感覚が鈍ります。いつでもベストな飛行をするためには、毎日少しの時間でも練習を続けることです。
ただ、初心者のうちは、短期集中して練習してもうまくなっていることを感じないときがあります。連続で練習すると、最初のうまくいかなかった癖を、そのまま継続してしまいがちです。ところが1回練習して、少し時間を置くとうまくいかなかったイメージが抜け、ちゃんと練習したことが体に残ります。「あれ、この間よりもうまくいくじゃん!」と感じられます。つまり、1回の無理なくできる練習を、長い間続けるほうがいいのです。
理想は、実践を想定したカリキュラムを長く続けることです。私は剣道をやっていますが、剣道の上達のコツは、むやみに竹刀を1000本振るよりも、きちんと1回1回確認しながら100本振ることにあります。マルチコプター(ドローン)も同じで、毎回、「今日はこういう飛行をできるようにするぞ」と決めて、それができるまで続けることです。ただやみくもに飛ばしていても、現場で通用する技術は身につきません。実は、本当の練習が始まるのは、ドローンスクールを卒業してからです。卒業してからも、毎日コツコツと実践的な練習を続けなければプロにはなれません。だからこそ、2~3日で終わってしまうドローンスクールではなく、月単位・年単位で継続して通えるドローンスクールがお勧めです。
現場を知らない人に、現場の飛ばし方は教えられない
「プロのドローンパイロットです!」「どこそこのドローンスクールでインストラクターをやっています!」という人のなかには、現場経験が浅い人も多々います。例えば、マルチコプター(ドローン)を空高く上げて撮影するだけの、あまり技術のいらない仕事しかしたことがない人でも、プロを名乗っていたりします。それでも、「現場」で仕事をしたことになります。しかしそういう人の「現場経験が豊富です」は当てになりません。
これは、私が売上世界一のエナジードリンク「レッドブル」のCM撮影に携わったときのことです。最初は、企業側がドローンパイロットを用意していました。しかし、そのパイロットは撮影が始まって10分も経たないうちに、機体を壁にぶつけて燃やしてしまいました。そこで、「レッドブル」と私の間に立つ人から、このような電話がかかってきました。
「一徳さん、すぐに機体を持って、こちらに来てくれませんか!?」
「どうしたんですか?」
「いや、レッドブルさんの用意したパイロットが機体を墜落させてしまって……撮影がストップしてるんです」。
話を聞くと、どうやらそのパイロットはぶつけてはいけないところにぶつけてしまったようです。それで、機体を買いに行く時間もないことから、近くに住んでいた私に連絡が来ました。私は、でっかい機体を持って現場に行きました。
「そんな大きな機体で大丈夫なんですか!?」とその人。
「できますよ」と言って、私はすぐに飛ばしました。打ち合わせらしいことはほとんどせず、カットだけ聞いて、こちらでルートを考え、飛ばしました。
飛ばし終えると、その人は「なんでそんな飛ばし方ができるんですか!?」とびっくりしていました。うまくいきました。ただ、これは私も怖かったです。ぶっつけ本番でしたから。ちなみに、そのときの映像は無事に世界配信されました。
こういう話はまだあって、ある大手重機会社の撮影に携わったときのことです。重機を開発するために使うデータ撮りに、マルチコプター(ドローン)を使いたいという依頼です。この仕事では、私のほかに、もう一人パイロットがいました。どこそこのドローンスクールを卒業して資格を持っていると言っていました。その人と、最初に簡単な打ち合わせをしました。撮り方として、2台の機体を上下に並列させて飛ばすことになりました。私は、相手の機体の真下を飛ばします。準備ができ、飛行をスタートしました。するとすぐ、「待ってください! カットカット!」と相手。
「フレームから出ないでください。指示通りに飛ばしてください」
「え? 飛んでますよ」
「もう1回やります。スタート!」……「カット!」「ちゃんと飛んでくださいよ!」
「ん? 飛んでますよ。どうしたんですか?」と私。なんでも、その人は、モニターで見ると私の機体がフレームから外れていくと言います。しかし、私はマニュアル(手動)で風を読みながら操縦しています。風に流されていくはずがありません。やがて意味が分かりました。
「あなたのファントムがどんどん風に流されているんですよ?」。そう伝えました。しかし、その人はどうしてもまっすぐ飛ばせません。どんどん風に流され、曲がっていってしまいます。
それでどうしたかというと、その人が風に流されていく通りに、私は自分の機体を操縦しました。これなら、モニター上ではきちんと真下を飛んでいることになります。でもこれ、けっこう難しいんですよ。なんとかやりきりましたが。
「撮影OKです!」
「何がOKだ!」みたいな(笑)。
この日は、二人分の操縦をしたようなものです。ぐったり疲れました。
もちろん、プロパイロットは、こういう人たちばかりではありません。知識も技術もあり、経験豊富な人はたくさんいます。私だってまだまだです。毎日の練習を欠かさず、日々努力しています。
ただ、現場の現実をよく知らないパイロットが増えてしまうと、その人の飛行技術が基準になってしまいます。「風が強くて撮影できる状況じゃないから今日はできません」と言ったら、クライアントはそういうものなのだと思ってしまいます。そういう状況でも飛ばせるパイロットがいても、できないことになってしまいます。
現場を知らない人に、現場のことを教えることはできません。プロパイロットと名乗っていても、仕事をこなせない人はいます。そういう人からは、本物の技術は学べません。くれぐれも注意してください。
上達の近道とは?
人は必要に迫られると頭が働き、ぐんぐん上達します。もし、飛ばしていて怖い思いをしたら、それはいい経験をしたことになります。なぜなら、「なんとかしなければ!」と考え始めるからです。それが上達の近道です。
例えば、現場で飛ばしていて怖いのは、機体と背景が同化して見えなくなるときです。そこで、同化を防ぐため、機体に目立つ色のテープを貼ります。しかし、それでも環境によっては、まったく見えなくなるときがあります。見えなくなったときの対処法は、2~3日のカリキュラムでは学べないかもしれません。なぜなら、そうした方法は応用だからです。応用まで学ぶには、あまりにも期間が短すぎます。
私のドローンスクールでは、生徒に、わざと難しい状況で飛ばしてもらいます。難しい状況の中で、こう問いかけます。「こういうときはどう飛ばす?」と。すると、まだ教えてもいないのに、「これこれこう飛ばします!」と返してくる生徒もいます。「おおっ、わかってるね!」と嬉しくなります。やはり、現場に近い状況で必要に迫られると、人間、急に頭が働くものです。
ぜひあなたも、現場に根ざしたカリキュラムで飛行練習を積んでください。ぐんぐんうまくなっていくのを実感できるでしょう。それが上達の近道です。
その他のビデオ講座
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